最新のヤミ金手口が携帯電話購入詐欺と預入れ融資詐欺だとすると少し前にはやった手口です。現在、数は少ないながらも存在しfax広告をつかって宣伝をしている業者が好んで使う手口です。登場してから長い時間が経過しその手法も確立されているため逆手にとって考えれば被害を未然に防ぐことが可能です。

ここでは詐欺の特徴と見極めるポイントについて説明してまいります。

【1】保証金と保証人

審査依頼をした後、相手から電話連絡が入るとまず勤務先や緊急連絡先として数名の連絡先を教えてくださいなどと言われます。勤務先だけの場合もあります。ここで教えた情報は迷惑電話をかけるためのリストにされてしまいますので気をつけなければなりませんが言葉巧みに聞き出してきますので言われたとおり教えてしまう被害者が多いのが実情です。

連絡先を聞き出すとおもむろに、保証人を1人付けてくださいなどと言ってきます。サイトやfax用紙には保証人不要・担保不要などとしっかり書かれているので相談者は質問の意図がわからず聞きかえしますがそれも業者は織り込み済みです。

「通常は保証人不要ですがあなたとは取引履歴が無いので保証人が必要だ」

「信用情報を取り寄せたら評価があまり良くないので保証人を付けてください」

融資保証詐欺は融資をしていませんので審査なども行っていないと考えられております。保証人を用意したところで別の名目でお金を払うように仕向けてきます。保証人を用意できないことを前提に話を進めているのです。

保証人が用意できないというと業者次の一手を打ってきます。

「こちらで保証人を用意するので謝礼金を用意してもらいたい」

「保証人が立てられないのであれば保証金を支払いってもらいたい」

どちらも融資保証詐欺の常套句です。この発言には多くの矛盾と一般常識では考えられない点がいくつも挙げられます。

第一に銀行や消費者金融など合法で貸金業を行っている企業が自分たちで保証人を用意することなどあり得ません。それでは保証人になりえないからです。そして、保証金です。保証金という言葉は一般的に聞こえるかもしれませんが、貸金業で保証金を先払いで支払うような慣例は無いのです。

【2】先にお金を払わない

融資保証詐欺は保証金名目で融資をする代わりに先に保証金を支払って下さいと持ちかける詐欺です。従ってどのような発言をしたとしても最終的には融資される前に被害者にお金を払わせるような流れに持ち込みます。

消費者金融業で融資より先にお金を支払わせることはありません。それを忘れないでください。

長いこと使われてきた詐欺手法ですから話法もいくつかの種類が存在しているので上記だけ忘れなければ被害に遭う確率は相当下がるといえます。謝礼金が必要だなどと持ちかけてくる場合がありますがこれも保証金から名前を変えただけですから騙されないようにしましょう。

お金を払う段取りになると相手は銀行やコンビニに着いたら電話をくださいと言ってきます。そこで初めて振込用の口座を教えるというのです。前日や当日に連絡を取った時にあらかじめ振込口座を教えて欲しいと伝えてもまず教えてきません。これにはれっきとした理由があるのです。

振込用の口座名義がほぼ個人なのです。

貸金業者として話を進めているのに銀行口座名義が個人では怪しむのは当然です。そこでギリギリまで相手に口座情報を伝えないというのが彼らの常識です。しかしそれにはもう1つの理由があると思われます。事前に個人名義の銀行口座を伝えることで口座凍結になることを嫌っていると推測できます。これは相手が連絡用に使っている電話番号にも言えることで、番号を晒すことによって利用停止になってしまうことを避けるための手段だといえます。

相手によっては、謝礼金の支払先だから個人でも問題無い、社長の銀行口座だから問題無いなどそれらしい言い訳をしてくる場合があります。そのような時は自分で悩まずに人に相談するようにしましょう。切羽詰まった状態で判断がつかなくなり被害に遭ってしまうくらいなら、友人や上司、知人に話せるだけの情報を話し、おかしいか否かを問い合わせてみましょう。

【3】キャンセル料金と天秤

融資保証詐欺に限ったことではないのですがキャンセルについて昨今のヤミ金は金銭要求を突き付け実際に取り立てるケースも出ています。本来であれば保証金名目でお金を払わせ、その後も何かにつけて融資まであと少しだが、審査が通らないので初回の返済金を先払いを納めてもらいたいなどと言ってきます。

先にお金を払う一般貸金業者など存在しませんので違和感を持ち取引の停止を話すこともあるかと思います。しかしそれすらもヤミ金業者はマニュアルにおりこみ済みです。そのまま素直に支払いをしない相談者についてはキャンセル料金や手続きにかかった経費の支払いを要求してきます。

「いま辞めたら融資できないだけでなくキャンセル費用がかかります」

「うちも経費がかかってるんでそれだけは清算してもらいます」

貸金業でキャンセルに費用がかかるなどという話は聞いたことがありません。旅行会社やホテルなどは商品の特性上、キャンセルされてしまうと大きく原価割れするビジネスであるからこそキャンセル料金を設定してできるだけキャンセルされないようにするのです。

貸金業は商品がお金であるため原価割れしづらい商品です。そして経費を契約者に要求するなどあり得ません。商売では経費分を見越して利益計算をします。相手がキャンセルしたから経費を払えとは随分なもの言いであると言えます。

こうした一般常識から外れた要求を当たり前のようにしてくるのが違法業種ですからこの点も覚えておくとよいでしょう。ただ相手は本当にキャンセル料金が欲しくて言っている場合とそうでは無い場合があるので慎重に見極める必要があります。

キャンセル費用を払って何もない状態に戻るのであれば、保証金を用意して支払いし融資を受けた方が得ではないか、という二択思考に持っていくことが彼らの目的であると言えます。

被害に遭ってしまっている方は取立行為や迷惑電話による被害の拡大を出来るだけ軽微にする対策を立てることを挙げたいと思います。押し貸し詐欺と同様、融資保証詐欺も時間が経過すると問題が大きくなるタイプの詐欺です。相手はお金が取れると思えば早い段階から勤務先などに電話をして被害者に恐怖心を与えることもしてきます。

勤務先に電話する行為も立派な法律違反ですから1本でも電話がかかった時点で出来るだけ迅速に問題を解決するために必要と思える対応に取り掛からなければなりません。ここで大切なことは怖いからお金を払ってしまうという行為です。この行為は後々、ご自身に跳ね返ってくることになるので選択してはいけないオプションです。

【4】銀行口座が止まる

融資保証詐欺は被害者に先払いをお金を払わせる詐欺です。お金の回収方法は銀行振込がほとんどです。振り込め詐欺がゆうパック等を使い警察やコンビニ、郵便局などが危険告知をしたため振り込み以外の方法は徐々にすたれて現在確認できているのは全て銀行振込です。

彼らが教えてくる振込口座ですが前述にあるように個人口座がほとんどです。この口座名義人はもちろん保証人ではなく、謝礼金を要求している人物でもありません。それと知らずに銀行口座を手放してしまった方々であると言われております。本人が自分名義の口座がまさか犯罪に使われているとは思ってもいないのです。

その口座が止まるとき、一緒に振り込んだ名義人の口座も止まってしまうことがあります。警察では銀行口座を譲渡した人物に対してかなり厳しく接しますが最近、関係した人物の口座も止め始めました。譲渡した口座が犯罪に使われた場合、そこに資金を振り込んだ人物も犯罪者に利益をもたらす可能性があると考えるため口座の利用を停止するのです。

保証金という金銭的な被害だけでなく、犯罪の協力者になる危険性も持っている悪質な詐欺であることを今一度しっかりと認識することが大切です。