先払い買取商法がついに裁判となる
これまで当事務所では先払い買取のビジネスは実質的には貸金業行為になるのではないかとして危険ビジネスであると警鐘を鳴らしてきました。
やっとという思いもありますが、この裁判により給料ファクタリング、後払い現金化に続き、先払い買い取り商法にも貸金業登録が必要との見解が出ることを切望しています。
集団提訴にいたる被害者さんの経緯についてはMBSNEESの報道記事がわかりやすく書かれているため引用させていただいた。
「商品の買い取りというサービスを体裁にした新手のヤミ金」専門家が問題提起する『先払い買い取り』とは?集団提訴へ
引用:MBS NEWS
給料ファクタリングが貸金業となり業者摘発
過去に給料ファクタリングもアメリカで流行ったファクタリングを悪用した詐欺グループが闇金の隠れ蓑として数多くのサイトをリリースしては被害者を生み続けてきました。
しかし、そのビジネススキームが限りなく貸金業に近いことから被害報告の増加に合わせて社会問題化した。
その後、業者が合法的な取り立てを行うため少額裁判を起こすも結果は貸金業と認定され被害者の支払い義務は無くなりました。
この判決を受けて金融庁も給料ファクタリングなるものは存在せず、仮にそのようなビジネスを行うのであれば貸金業登録が必須であるとの見解を出しました。
これにより業界最大手と言われた七福神が警察により捜査対象となり給料ファクタンングは実質的にはヤミ金として決着がつくことになりました。
金融庁の発表や、裁判結果を待たず、当事務所では給料ファクタリングはヤミ金行為であるとして実名でサイトを公開しています。
給料ファクタリングでの逮捕劇については給料ファクタリング逮捕にて詳細を取りまとめております。
後払い現金化が貸金業と判断され業者摘発
業者はよほど儲かったのか、給料ファクタリングが貸金業登録必須となると次に、通販サイトに見せかけたサイトを作り、実態はヤミ金であるサイトをリリースしました。
それが後払い現金化と呼ばれる実質的なヤミ金サイトです。
この後払い現金化は現在でも生き残りがいるため被害が増え続けていますが、同様に金融庁はこうしたビジネスを貸金業と位置づけました。
それにより、逮捕者も出る事態に発展することになります。
現在までにかなりの数の業者が摘発されています。
容疑は貸金業法違反(無登録営業)と出資法違反(超高金利)です。
通常は貸金業法違反で摘発したのち、ビジネスの全容が解明された段階で出資法違反での再逮捕です。
後払い現金化逮捕については危険性を訴え続けているブログサイトがまとめているので引用させていただきました。
【逮捕】後払い業者が貸金業法違反で摘発(口コミまとめアリ)
引用:闇金解決相談
先払い買い取りが大阪で集団提訴に踏み切る
こうした後払い現金化の相次ぐ逮捕により業者はまたも業態を変化させました。それが先払い買い取り商法です。
いちょうの会はこれまでにも給料ファクタリングや後払い現金化を含むヤミ金問題を広く取り扱っており賛同する弁護士や司法書士が被害解決に取り組んでいました。
先払い買い取りは商品の買取サイトに見せかけてはいますが実態は買取を行っておらず、そのほとんどが商品を送ることなく、商品を期限内に届けなければ違約金が発生する契約となっています。
違約金は査定額(買取額)の2倍から3倍になっており、違約金を意図的に発生させるような仕組みです。
違約金と査定額(振込額)の差額が業者に利益になっており、このビジネスモデルが先払い買い取りが業としての貸金行為に該当するとの判断から集団訴訟が行われます。
裁判がどのような結末を迎えるかは現時点で分かりませんが、実態が貸金業であるにもかかわらず貸金業登録をせずに業務を行う行為についてはしかるべき判決が下ることを期待しています。
尚、ヤミ金であると判断されれば現存する全て(すべてと言っても過言ではない)のサイトが貸金業法違反により摘発対象になってきます。
業者もこうした状況は把握しており、すでに撤退を始めています。
しかし、そこに落とし穴が存在します。
取立が厳しくなる可能性
ヤミ金に限らず、法律の抜け穴を利用した悪質商法にはある一定の法則が存在しています。
サクラ詐欺系出会い系サイト、競馬予想サイト、ロト6予想サイト、美人局にはじまり、副業を持ち掛けながら実態は登録料名義でお金を搾取する副業サイト詐欺など数多くのサイトが登場し、摘発されてきました。
これら多くの業者の特徴は、業種が違法になる直前に激しい取立てを行うなど、売り上げを上げるためならあらゆる手段を講じてお金を巻き上げるベクトルが働きます。
ヤミ金も同様で、最後のひと稼ぎをしてきます。
今回、先払い買い取り商法の次に続くような悪質商法はまだ確認できておりません。
そのため業者はできるだけ今のうちに稼ぎたいとの意思が働きます。
これまで、摘発対象になりやすい勤務先への取立電話や緊急連絡先への取立電話は也を潜めていました。
しかし今後、裁判の結果が出るまでの間、これまで以上に激しい取立てを行ってくる可能性があるのです。
実際に当事務所に相談される被害者さんの発言をまとめていくとすでにいくつかの業者がそのような動きをしています。
また、ここにきて先払い買い取りサイトが一気に増えていることも危険性を表しています。
当事務所ではこうした悪質商法の流れをリアルタイムに把握し、対処してきました。
今後、先払い買取業者の取立てが激化し、勤務先や緊急連絡先へ安全確認と称した取立電話が多発することが予想されます。
そのため、体制を強化して先払い買取商法の被害相談に取り組む所存です。
現在、ヤミ金、後払い現金化、先払い買取商法サイトを利用している利用者さんは一度、ご自身の契約や支払い義務について法律的な見解を確認するようにしてください。
後払い現金化、先払い買い取りサイトについては、実質的なヤミ金として闇金被害と同じスタッフがご相談をヒアリングしております。
こうした被害はご依頼時に当社まで来社いただく必要はなく、お電話やメールなどにより対応をすすめております。
さらに、分割でのお支払いなども承っております。
無料相談はおよそ10分程度となりますので、会社の休憩時間や来社時、帰社時にご連絡いただくことも可能です。
詳しくは以下、リンクよりご相談いただければ幸いです。
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